
おはようございます。古江です。
19日に米フロリダ州の教育委員会は19日、公立学校の全学年で性的指向(好きになる性)や性自認(自分がどの性であるかの認識)に触れる授業の禁止を決めました。違反した教師は、教員免許が剝奪(はくだつ)される可能性があるとされています。
来年の大統領選への出馬が有力視されるフロリダ州のロン・デサンティス知事(共和党)らが推し進める方針に従った形になり、同州では昨年3月、小学校3年まで同様の授業を禁じる州法が成立していました。今回の決定で、対象になる授業は高校の最終学年まで拡大された形になります。
アメリカでは共和党がLGBT等にどちらかというと反対的な立場であり(もちろん理解のある議員もいます)保守的な立場です。これは日本で言うと自民党も同じような傾向にあると言えます。大統領選を見据えてこういった事が決まったなら理解しがたい話ですし、どんな理由があったとしても、今回の教育委員会の決定は悲しく許しがたい事だと思います。
ただその背景には、以前のブログでもお伝えしたトランスジェンダーセンターの内部告発のような事例が後を絶たないと言うことも関係しているのではないか?とも感じます。日本でも希に感じる事はありますが、LGBTが何かの流行的な認識をしている方もいらっしゃるのかもしれません。
当事者の私からしますと、性趣向や性自認はその人本人が持つ立派な個性であると思っています。男女二元論(性別は男性と女性の二通りしかないという考え方)的な思考ですと理解が難しいと思いますが、SOGIの概念で考えれば性趣向や性自認は千差万別であると普通に考える事が出来ます。
ジェンダー問題も人の心の問題であるが故、難しい問題です。根底にあるのは男女二元論から脱却出来ていない思考にあるわけですが、普段の生活の中では目が行きにくい問題ですし、そもそも昔からSOGIの教育があったわけでもありません。
先日知人との会話の中で、「ジェンダー的取り組みが遅れている日本だからこそ、進んでいる海外の様々な例を見ながら対応を考える事が出来る」という意見を聞きました。これにはとても共感できました。プラスの側面もあればマイナスの側面もあり、物事は一つの側面だけで判断することは難しいですが、日本ならではのジェンダー対応や仕組みを考えていくことが出来ればと思っています。