おはようございます。古江です。
先日の話ですが、トランスジェンダー女性で弁護士として活動されている仲岡しゅん弁護士に中傷や殺害予告が送りつけられるという事件が発生しました。
日々目にするLGBT関連のニュースですが、今回のことは私も同じ立場の人間として深く傷つく内容だったのでこうやってブログで綴らせて頂いています。
詳細に関してはリンク先でご確認頂きたく思いますが、トランスジェンダー女性に対するヘイトに限らず、他人を見下したり言葉や暴力で攻撃することは立派な犯罪です。今回は殺害まで予告しているため非常に悪質な内容だといえます。
何故こういった発言や行動を起こせるのか?と考えた時に、おそらく当人は強い男女二極論(性別は男性と女性しか存在しないと言う考え方)を持っているのではないか?と考えます。たしかに生物学的な体の構造という意味では男女の二通りしか存在しないことは事実ではありますが、私達には”心”という非常に重要な部分があります。心はジェンダーの部分であり、自分の性自認と性趣向、性の振る舞いを決定します。
性自認に関しては生まれつきハッキリしている場合もあれば、あやふやな場合もあります。体の構造である性別と性自認が激しく食い違えばその違和感に苦しむことになりますし、あやふやな場合は自分という存在について不安や疑問を感じ苦しむことになります。わたしも20代までは自分という存在について分からず苦しんできましたし、今思えばそれは非常に辛いことです。もちろん女性として生きると決めたその後も、性自認と体の構造の違いによる違和感や嫌悪感、世の中からの疎外感等に苦しみ続けているのが現状です。
これを読んでいる皆様も、是非一度自分という存在について考えてみて頂ければと思います。男性、女性という体の構造だから、私はこう振るわなければならない、考えなければならない、行動しなければならない… そういった事に違和感や辛さを感じているなら、それは貴方という人間の輝きを奪っているのかもしれません。
そして自分の周りにいる人で苦しんでいる人がいないか見渡してほしいと思います。ジェンダーの悩みを抱えている人は、自己肯定感という意味で常に不安定な状態に晒されています。貴方の優しい一言で元気づけられ、明日を生きる事に繋がるかもしれません。
性自認や性趣向、その人がどういった性の振る舞いをしたいのかは肉体構造的な性別に制約されるものではありません。もちろん何をやっても許されるという事ではありませんが、ジェンダーとは何なのか?を是非一度考えてみて頂ければと思います。