FTMとMTFの決定的な違い

ジェンダー関連 性同一性障害(性別違和・性別不合)

おはようございます。古江です。

大分暑い日が続くようになってきました。皆様いかがお過ごしでしょうか?
わたしが過ごしております長野県小海町は、八ヶ岳から吹く風の影響か日陰は涼しく過ごしやすいです。

 ここ最近の話になりますが、長野県には“人間と性”教育研究協議会 長野サークルという団体がありまして、先日そちらの総会にオブザーバーとして参加させて頂きました。様々な観点から”人間と性”に関しての理解促進のため活動されている団体です。わたしも当事者でありAGS代表として多角的な視点と見解、PC関連の技術や知識等で力添えすることになりました。関係者の皆様、暖かく迎えて頂けたことを感謝しております。

さて、本題に入りますが、タイトルにあるFTMとMTFの決定的な違い。それはなんなのでしょうか?

単刀直入に言いますと、FTM(女性から男性)はその存在を危険視されませんが、MTF(男性から女性)はその存在を危険視されると言うことです。

 世界的にジェンダー関連で問題となっているのはトランスジェンダー女性(MTF)であり、最大に嫌悪を向けられているのは間違いありません。何故そんなことが起こっているかというと、心が女性だというトランスジェンダー女性が性犯罪を起こし、女性スポーツ界に進出し上位成績に入賞したりなど、常識的に納得の出来ない問題が行っているからです。(スポーツ界はさすがに近年対応を始めました)

もちろんこれはトランスジェンダー女性の極一部の話ですが、そういった存在が元から違和感のない女性としてパスすることが難しいトランスジェンダー女性を余計に苦しめています。

ハッキリ申しまして、これを書いている私も精神的に相当辛いです。

 FTMの場合、性ホルモンを摂取することで、髭も生えれば声も低くなりますが、MTFの場合は髭は無くならないし声も高くなりません。他にも様々な要因がありますがFTMと比べた場合、見た目とその中身の違和感が大きくなりがちなのは明らかにMTFなのです。

見た目と中身の違和感が大きい場合、どういった問題が起きるのか?と言いますと、様々な場所で女性として扱われない事や、虐めの対象となったり距離を置かれたり等、孤立感を深めることに繋がりますし、何より自己肯定感の損失に繋がります。そしてそれを一番よく分かっているのが、鏡に映る自分自身なのです…

 以前FTMの方のLGBT理解促進の講演を拝聴したことがありますが、とても憤りを覚えるものでした。というのも、LGBTの理解促進の講演であるはずなのに、この一番辛い立場に置かれているMTFに対する説明が何もなく、ただFTMの視点からだけで自分たちは普通に生きていると講演されていたからです。これには驚きを隠せませんでした…

色々な方が存在し、それぞれ違った見解なのは当然ですが、少なくともMTFに関しては絶対的な女性としてのパス度が求められ、仮にそれを満たしたとしても、その存在を常に危険視及び警戒されているのが現実だと私は考えます。

これを普通に生きていると、貴方は捉えますか? 

AGS代表 古江鮎花 - AYUKA FURUE -

長野県を全てのジェンダーが生きやすい社会へ。アユカジェンダーサービス(AGS)代表。GID(性同一性障害)学会会員。GID学会エキスパート研修修了者。30代過ぎに性同一性障害と診断され、以降はホルモン治療を続けながら女性として生きる事を選ぶ。女性と子供の安全に最大限配慮し、性同一性障害の理解促進と誰もが愛と結婚を叶えることが出来る真の共生社会の実現を目指す。
趣味はゲームやアニメ、車や音楽と多彩。WEBやサウンドデザイン、文章ライティングやロゴデザイン等のスキルを併せ持つ。

著書:『心が女性だから』は許されない-真の共生社会への道-

関連記事

カテゴリー

アーカイブ