おはようございます。古江です。
2023年11月14日に長野県北信地域振興局で開催されました、令和5年度長野県北信地区人権研修会の講師を務めさせて頂きました。

※当日の講演の様子。70名を超える参加者のうち半数近くが企業関係者であり、社会全体の関心の高さが伝わってきました。
前回の小海町役場での職員研修はこちらから提案した事でありましたが、今回の講演については長野県北信地域振興局様から直接のご依頼があっての事でした。とても光栄な事であり、有り難いお話しでしたので講演依頼を受けた形になります。
今回の講演のタイトルである『~真の共生社会への知識と価値観~あらゆる性が当たり前であり、あらゆる愛が自然である』は、ジェンダーを取り巻く世界的な現状と国内状況を初め、日本労働組合総連合会が提唱するSOGIの概念、そしてジェンダー問題の本質と、真の共生社会を作るためにどういったことが必要なのか?という事をお話しさせて頂きました。
担当者の方との打ち合わせの中で、多少の時間オーバーは許容できるとの事でしたので、この講演では私も自分の体験談等も織り交ぜながら、その思いを熱く語らせて頂きました。予定時間よりも予想以上にオーバーした形にはなりましたが、ご清聴頂いた会場の皆様には本当に感謝いたしております。
この講演の中で、と申しますか前回の小海町職員研修の中でも、~あらゆる性が当たり前であり、あらゆる愛が自然である~という普遍的価値観が重要だという事を、今回の講演でも語らせて頂きました。現在はLGBTQ+やそれ以上に理解の困難な単語が日々生まれていく中で、詳細なカテゴライズが理解を困難にし、より理解を遠ざけているという事を提言させて頂いたのですが、シスジェンダー(身体的性と心の性が一致しているいわゆる一般の方)と言われている方々も、その心の中では多かれ少なかれ男性的な部分、女性的な部分というものが存在します。つまりシスジェンダーという定義自体も、正確なものかと言われればそうではないのです。(一般的なシスジェンダーと区分されている方々も、様々な苦悩があると私は思っております。もちろん心から身体的性と心の性が一致している方もいらっしゃると思います)

~あらゆる性が当たり前であり、あらゆる愛が自然である~
この普遍的な価値観が当たり前になれば、ジェンダーの細かなカテゴライズは必要がなくなりますし、LGBTQ+等の言葉も使う必要がないのではないか?と私は強く思うのです。(もちろん私のような性同一性障害(GID)や成分化疾患(DSD)はまた話が別になるとは思います)
講演の最後で、思わず涙ぐんでしまう部分もありましたが、皆様が暖かい拍手を贈って下さり、無事に講演を終える事が出来ました。公演後も私の考え等を質問して下さった方、北信地域の様々な責任者の皆様や所属する”人間と性”教育研究協議会長野サークルの方等、たくさんの皆様からのご挨拶や感想を頂き、本当に心から嬉しく感謝を覚えた講演でした。更なる改善点も色々と見つかった講演でしたが、今後も真の共生社会の礎となるべく行動していければと思っています。